『たった一度の人生を記録しなさい』- あの日の絵日記と僕

ライフログってなんだ?


『たった一度の人生を記録しないさい 自分を整理・再発見するライフログ入門』題名にもある通りライフログ入門の本です。まずライフログとは何ぞや?


直訳するとライフ=人生、ログ=記録。人生の記録という事になります。何も難しい話ではなくて、ライフログって皆さんも小学生の時に夏休みの宿題で絵日記って書きませんでしたか?

続かない絵日記


夏休み初日は絵日記も気合いを入れて書くんですけど、だんだん絵日記が面倒になって夏休み最終日に「あれ? あの日何したんだっけ?」なんて言いながら、必死になって絵日記を”適当”に書いてた記憶があります。

同じ経験がある方もいるのではないでしょうか? 本書の冒頭でも

記録すること自体が楽しくて、記録することが役に立つライフログのほうがいいはずです。何よりも楽しくなくては始められないし、継続することもできません。p17


絵日記ってそもそも宿題で強制的だったし、記録するのが面倒だから続かなかったんだと思います。

ライフログをつける意味 点がつながる


楽しいライフログなら歓迎ですが、そもそもライフログってなんで残す必要があるんでしょうか? こんな疑問にあった時僕は2005年のスタンフォード大学で行われた元Apple CEOのスティーブ・ジョブズ氏の講演を思い出さずにいられませんでした。

当時のリード大学はたぶん、この国で最高の文字芸術(calligraphy)の授業を行っていた。キャンパス中のすべてのポスター、すべての引き出しのラベルが美しく手書きされていた。私は中退していて普通の授業を受ける必要はなかったので、文字芸術の授業を取ってその手法を学んだ。セリフとサンセリフの書体について、文字の組み合わせによって文字間のスペースを変えることについて、素晴らしい印刷物は何が素晴らしいのか、を学んだ。それは美しく、歴史的で、科学では捉えられない芸術的繊細さで、私には魅力的だった。

これらのどれも私の人生で実際に活用する見込みはなかった。しかし10年後最初のマッキントッシュを設計しているときにそれが私に蘇ってきた。そしてそれをすべてマッキントッシュの設計に取り入れた。マッキントッシュは美しい印刷技術を組み込んだ最初のコンピューターとなった。私が大学を中退してその授業を受けていなければ、マックが複数の書体やプロポーショナルフォントを持つことはなかっただろう。そしてウィンドウズはマックをコピーしただけなので、どのパソコンも持たなかっただろう。私が大学を中退しなかったら、その文字芸術の授業を受けなかっただろうし、パソコンは現在のように素晴らしい印刷技術を備えることはなかったかも知れない。もちろん私が大学に居たときに先を見越して点をつなぐことは不可能だった。しかし10年後に振り返ると、とてもとても明白だった。

繰り返す。先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。だから将来何らかの形で点がつながると信じなければならない。何かを信じなければならない。直感、運命、人生、カルマ、その他何でも。この手法が私を裏切ったことは一度もなく、私の人生に大きな違いをもたらした。『スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学での卒業式スピーチ』


過去から現在に点をつなげる事しかできません。過去の記憶は記録してないと、人は忘れます。記録し始めてみると面白い事に自分の事が良くわかってきます。

ライフログを残すという事は主観的な自分の「記憶」を、客観的な「記録」として保存しておくということです。過去を振り返り、それを生かすためには、「客観的なデータ」が非常に重要です。p21

 
僕の場合、記録を残していくと過去の自分は別人なんじゃないかと思う事もしばしばあります。

例えば僕はこのブログを初めてから1年とちょっとになるんですが、1年前の記事とか読むと恥ずかしくて今にも記事を削除したくなるのですが、そう思うって事は今の自分が昔の自分より成長している事に気付いたからでしょう。たった一年でもこういう感情になるのですから、5年後、10年後に振り返った時どう思うのでしょうか?

これは過去の自分の残した記録があるからこそ、気付ける事で何も残してないとこういう気付きは得れないわけです。そもそもブログを始めてなかったら、今この文章も書いてませんし僕の場合ブログで文章を記録してなければ本の出版もしてませんでした。すべては過去から現在に繋がっています。このスティーブ・ジョブズ氏が言う過去から現在につながる点は目では見えるものではないんですが、ライフログを残す事によって「点」(過去から現在のPath – 道)が「記録」として目で見えるようになるのが良いところかと思いました。


話を絵日記に戻しますが、なぜ夏休みの宿題で絵日記ってあったのでしょうか?自分の日々感じた思いや考えを文章として記してどんな夏休みだったか後で見返すためにあったのかもしれません。


デジタルで記録すると楽


夏休みに大変な思いをした絵日記なんですが、これ今だったらデジタルの力を借りれば簡単に続けられます。とくに写真の威力は絶大です。写真1枚あれば色々な記憶が蘇ります。iPhoneのカメラだったら自動で場所も時間も保存してくれるのでライフログにはぴったりです。

写真でライフログを – 写真は千語に匹敵する。 | Last Day. jpこの記事のはてな被ブックマーク数
詳しくは「ライフログにデジタルが向いている7つの理由」が本書で詳しく解説されてます。本書でもすすめているのですが、まずは写真だけでも毎日撮りはじめると良いかもしれません。

合わない記録はさっさとやめる


毎日のレシートや体重、体温や睡眠時間など色々記録している方もいらっしゃると思いますが、その中で合わなかったり楽しくなかったりしたら思い切ってやめてしまいましょうという事です。
続くもので続ければ良い。

あくまでも自分にとってプラスになるから、ライフログを残そうとしているわけで記録が目的になってしまったら本末転倒です。p180


僕のライフログ



2011年は僕の中で新しい事の連続でした。沖縄で1ヶ月間ノマドしたり、初めての本の出版、セミナー,Apple Storeでのイベント、先日はタイ旅行に行きました。あげればキリがないですが、どれも絶対忘れたくない記憶ばかりです。

沖縄に1ヶ月生活 – ノマドしてきた感想とか。 | Last Day. jpこの記事のはてな被ブックマーク数


タイ – ピピ島でスノーケリングしてきたよ | Last Day. jpこの記事のはてな被ブックマーク数


ソーシャル出版!ブログを始めて11ヶ月目で本を出版する事になった経緯。 | Last Day. jpこの記事のはてな被ブックマーク数


電子書籍『iPhoneアプリ開発奮闘記』を出版しました。 | Last Day. jpこの記事のはてな被ブックマーク数


2011年8月5日金曜日19:00〜Apple Store銀座にてイベントやります。 | Last Day. jpこの記事のはてな被ブックマーク数


こういった記録は自分で見返すのはもちろん僕の死後に残るわけですよね。そうすると将来僕の子供、孫さらにはもっと下の代でも僕が何をしてたかわかるというのは面白いですね。

おじいちゃんや先祖の絵日記があれば読んでみたいものです。

1990年に書いた僕の絵日記はぜひ見返したいのですが、どこにあるかわかりません。あの時の僕は何を思い考えていたのでしょう? あの日に書いた絵日記を僕は読み返したいです。あの時の自分があって今の自分が形成されていますから。

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またよし れい

執筆者:またよし れい

1983年、東京都葛飾区生まれ。アメリカのカレッジを卒業後独立。

2010年よりブログを立ち上げ、現在はブログ発信を中心に世界を旅しながら仕事をしている。

著書に『C言語すら知らなかった私がたった2か月でiPhoneアプリをリリースするためにやったこと』、『Facebookコミュニティ成功の法則』などがある。

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